2011/04/30 22:34:26
説得の心理学 3
項目6でフット・イン・ザ・ドア・テクニックというものを紹介しました。簡単に説明すると、初めに小さいお願い事を受け入れてもらうことで、次に大きなお願い事を受け入れてもらいやすくする方法です。
しかし、これとは反対の説得の方法もあるんです。それが、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックというものです。
どういうものかというと、まず初めに誰もが拒否するような負担の大きな要請をし、一度断らせます。その後に、それよりも負担の小さい要請をすると、それが受け入れられやすくなるというものです。
後で出した要請が本当の目的で、最初の要請はこの効果を狙ったダミーです。なぜ、このようなことが起こるかと言うと、提示した要請を説得者側が一旦譲歩することにより、被説得者側も譲歩せざるを得ない気分にさせるという「譲歩の返報性」が働くためだと言われています。
相手が一歩譲ってくれたんだから、こっちも一歩譲らないと悪いかなぁ・・・と思ってしまうんですね。
これは、日常生活のなかでも、かなり使える方法ではないかと思います。例えば、最初に1万円のお小遣いをくれるようにお願いをして、断られたら、じゃぁ1000円でもいいから・・・、て感じでやってみてはいかがでしょう。まぁ、いつも上手く行くとは言えませんが・・・。
ブーメラン効果
説得はいつも上手く行くとは限らず、受け手の強い抵抗や反発を招いたり、時には逆効果になってしまうブーメラン効果を生み出すこともあります。
ブレーム(Brehm)の心理的リアクタンス理論によると、このような説得への抵抗は、自分の態度や行動の自由を守るために生じると考えられています。人は自分の態度や行動を自らの意思で自由に選択できると考えているが、それが他者からの説得によって脅かされたり制限されたりすると、心理的リアクタンスという、自由の回復を目指す動機づけの状態が喚起されます。
説得と同じ方向に態度を変化させてしまうと相手に動かされることになるから、態度を変えない、もしくは元々の態度を強固にすることで自分の意思で決定していることを自分に認識させるのです。
受け手の立場と逆方向への説得において、ブーメラン効果が生じるのは理解しやすいと思います。特に、自分と関わり合いが深い(コミットメントが高い)場合には、説得に対する抵抗を強めます。
このブーメラン効果は、受け手の立場を支持する説得でも生じます。例えば、これから勉強しようと
思ってたのに親から「勉強しなさい」と言われるとやる気がなくなるといったことです。また、説得する人が自分にとって好ましくない人であると、同じ立場をとるのがイヤになり、逆の立場をとるようになるといったことがあります。
項目6でフット・イン・ザ・ドア・テクニックというものを紹介しました。簡単に説明すると、初めに小さいお願い事を受け入れてもらうことで、次に大きなお願い事を受け入れてもらいやすくする方法です。
しかし、これとは反対の説得の方法もあるんです。それが、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックというものです。
どういうものかというと、まず初めに誰もが拒否するような負担の大きな要請をし、一度断らせます。その後に、それよりも負担の小さい要請をすると、それが受け入れられやすくなるというものです。
後で出した要請が本当の目的で、最初の要請はこの効果を狙ったダミーです。なぜ、このようなことが起こるかと言うと、提示した要請を説得者側が一旦譲歩することにより、被説得者側も譲歩せざるを得ない気分にさせるという「譲歩の返報性」が働くためだと言われています。
相手が一歩譲ってくれたんだから、こっちも一歩譲らないと悪いかなぁ・・・と思ってしまうんですね。
これは、日常生活のなかでも、かなり使える方法ではないかと思います。例えば、最初に1万円のお小遣いをくれるようにお願いをして、断られたら、じゃぁ1000円でもいいから・・・、て感じでやってみてはいかがでしょう。まぁ、いつも上手く行くとは言えませんが・・・。
ブーメラン効果
説得はいつも上手く行くとは限らず、受け手の強い抵抗や反発を招いたり、時には逆効果になってしまうブーメラン効果を生み出すこともあります。
ブレーム(Brehm)の心理的リアクタンス理論によると、このような説得への抵抗は、自分の態度や行動の自由を守るために生じると考えられています。人は自分の態度や行動を自らの意思で自由に選択できると考えているが、それが他者からの説得によって脅かされたり制限されたりすると、心理的リアクタンスという、自由の回復を目指す動機づけの状態が喚起されます。
説得と同じ方向に態度を変化させてしまうと相手に動かされることになるから、態度を変えない、もしくは元々の態度を強固にすることで自分の意思で決定していることを自分に認識させるのです。
受け手の立場と逆方向への説得において、ブーメラン効果が生じるのは理解しやすいと思います。特に、自分と関わり合いが深い(コミットメントが高い)場合には、説得に対する抵抗を強めます。
このブーメラン効果は、受け手の立場を支持する説得でも生じます。例えば、これから勉強しようと
思ってたのに親から「勉強しなさい」と言われるとやる気がなくなるといったことです。また、説得する人が自分にとって好ましくない人であると、同じ立場をとるのがイヤになり、逆の立場をとるようになるといったことがあります。
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